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2006年5月20日 (土)

"めぞん一刻"減税のすすめ

1980年代を彩った漫画のひとつに、高橋留美子が描いた"めぞん一刻"があります。一癖も二癖もある住人たちが暮らすアパート一刻館を舞台に、主人公の五代青年と管理人である若い未亡人が繰り広げるラブコメディで、アニメ化されたり実写版の映画が製作されるほど人気がありました。おそらくこの人気を支えた人たちの少なからぬ部分は、アパートに暮らす単身者たちでした。現実のアパート暮らしは、けっして楽しいものではありません。匿名の隣人たちに囲まれて孤独な時間を過ごしていた読者たちは、エリートでも裕福でもない五代青年に自分の姿を重ねあわせ、最後に彼が幸福を摑むというストーリーに、ある種のカタルシスを見出していたのです。さらにはこうも思ったに違いありません。「こんなアパートがあったら、住んでみたい」と。80年代の一時期、妻子を実家にほったらかしにしたまま、駒場の木造アパートでビッグコミックスピリッツを読んでいた男の実感です。
で、ここからが本題。"かめ設計室*三丁目通信" (http://blog.goo.ne.jp/kamedesign2005) の2005年11月1日付けエントリー「ニッポンイチの風景/西新宿五丁目編」によれば、東京では単身世帯が全体の4割を占めているそうです。そこで提案です。一刻館のような人間味ある(多少あり過ぎるきらいもあるのだが)コミュニティをつくり出すために、単身者の多くが暮らしているだろうアパートやワンルームマンションに共用のリビングルームや談話室といった機能を付設するよう、政策的に奨励してはどうでしょうか。家主へのインセンティブは、不動産取得税や個人事業税などの減税。東京都にはオリンピックを誘致するほどの財政力があります。スーパーゼネコンを喜ばせる前に、まずはマジョリティといっても過言ではない単身者のためにそれを活かしてもらっても、バチはあたらないでしょう。
(サムネイルをクリックすると拡大画像をご覧いただけます)

Imgp3880_2 ISO400、1/40、f9.0、露出補正0.00、16mm
(阿佐谷南1丁目にある、堂々たる構えのアパート。入り口に蠅取り紙が吊るされていた)

Imgp3879
SO400、1/100、f9.0、露出補正+1.00、19mm
(同上)





Imgp3665


ISO400、1/60、f11.0、露出補正0.00、20mm
(高円寺南3丁目)






[追記]

一刻館の所在地は、フリークたちの綿密な考証により練馬区内にある西武線沿線の街に比定されているようですが、練馬区と杉並区の双方で暮らした経験を持つ筆者としては、高円寺あたりのほうがしっくりくると思っています。

[2006年5月19日の散歩]
お休み

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» めぞん一刻の音無響子さん役伊東美咲に決定 五代君は一般公募により決定 mixi(ミクシィ、ミクシー)コミュ紹介ブログ [mixiコミュ紹介ブログ]
漫画家・高橋留美子さん(48)の代表作の1つ「めぞん一刻」が、伊東美咲の(29)主演でドラマ化される。来春、テレビ朝日がスペシャルドラマとして放送する。  原作は雑誌「ビッグコミックスピリッツ」(小学館)で80年から7年間連載され、80年代のラブコメディー漫画の金字塔となった。86年にテレビアニメと実写映画、88年にアニメ映画がシリーズ化されたが、実写ドラマ化は初めて。... [続きを読む]

受信: 2006年8月 7日 (月) 08時48分

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